漱石枕流
そうせきちんりゅう
English: Obstinacy; Refusing to admit defeat
意味
漱石枕流(そうせきちんりゅう)とは、負け惜しみが強く、自分の間違いを認めずに、理屈をつけて強弁すること。「石に漱(くちすす)ぎ、流れに枕する」と言い間違えたのを、「石で歯を磨き、流れで耳を洗うためだ」と言い逃れした故事(夏目漱石のペンネームの由来)から。
歴史的な言い間違い
漱石枕流は、歴史上最も有名な「言い間違い」である。 普通なら「あ、間違えた(笑)」で済むところを、孫楚という男はプライドが高すぎて絶対に謝りたくなかった。 「石で口をゆすぐ? ああ、それは歯を磨いてるんだよ!文句あるか!」という、小学生のような逆ギレである。
洗練されたユーモア
しかし、この強烈な負けん気と機転(?)を面白いと思ったのが、日本の夏目金之助(夏目漱石)である。 彼はこの「偏屈で頑固だが、どこか憎めない」故事成語を自分のペンネームにした。 失敗を笑いに変える、一流のインテリジェンスを感じさせる言葉である。
由来・語源
『晋書』孫楚伝。孫楚(そんそ)という男が、隠居したいと言おうとして「石を枕にし、流れに漱(くちすす)ぐ(枕石漱流)」と言うべきところを、間違えて「石に漱ぎ、流れを枕にする(漱石枕流)」と言ってしまった。友人に「川なんか枕にできないし、石で口なんかゆすげないだろ」とツッコまれたが、彼は「川を枕にするのは耳を洗うため(俗世の話を聞きたくない)、石で口をゆすぐのは歯を磨くためだ!」と屁理屈で言い返した逸話から。
使い方・例文
「彼の言い訳は漱石枕流だ」「漱石枕流の頑固者」
⚠️ 誤用・注意点
文豪・夏目漱石のペンネームの由来として有名。一般的には「頑固者」「変わり者」というニュアンスで使われるが、元々は「苦しい言い訳」を指す言葉である。ユーモアのある屁理屈として愛されている。
類語・関連語
- こじつけ
- 強弁