蟻の穴から堤の崩れ
ありのあなからつつみのくずれ
English: A small leak will sink a great ship
意味
蟻の穴から堤の崩れ(ありのあなからつつみのくずれ)とは、堅牢な巨大な堤防であっても、小さな蟻が開けた些細な穴がきっかけとなって、ついには崩壊してしまうことから、ごくわずかな油断や不注意、あるいは些細な欠陥が原因で、大きな失敗や大事故につながることのたとえ。「千丈の堤も蟻の一穴(いっけつ)から」とも言う。ハインリッヒの法則や割れ窓理論にも通じる教訓。
組織論としての解釈
この言葉は、物理的な構造物の崩壊だけでなく、組織の腐敗やプロジェクトの失敗についてもよく使われる。
- コンプライアンス違反: 一人の社員の小さな不正を見逃した結果、組織ぐるみの隠蔽体質となり、最終的に会社が倒産する。
- セキュリティ: わずかな設定ミス(セキュリティホール)から、機密情報がすべて流出する。
対処法
「些細なことだから」と放置せず、小さな異常(蟻の穴)を見つけた段階で、直ちに修復・対処することが、破滅的な結末を防ぐ唯一の方法である。これはリスクマネジメントの基本原則でもある。
由来・語源
『韓非子』喩老。「千丈の堤も螻蟻(ろうぎ)の穴を以て潰(つい)ゆ」。
使い方・例文
たった1行のコードのミスが全システム停止を招いた。まさに蟻の穴から堤の崩れだ。
類語・関連語
- 千丈の堤も蟻の一穴