喉元過ぎれば熱さを忘れる
のどもとすぎればあつさをわすれる
English: Danger past, God forgotten
意味
喉元過ぎれば熱さを忘れるとは、苦しいことや辛いことも、過ぎ去ってしまえば、その苦しさをすっかり忘れてしまうということ。また、苦境にある時は助けを請うが、楽になると受けた恩を忘れてしまうことの戒めとしても使われる。
喉元過ぎれば熱さを忘れるは、組織における「再発防止」の最大の敵である。
なぜ忘れるのか
人間には、嫌な記憶を薄れさせる防衛本能(忘却機能)がある。 これがなければ、トラウマに押しつぶされて生きていけないからだ。この意味では「忘れる能力」は生存に不可欠なギフトである。 しかし、ビジネスや防災においては、これが命取りになる。
熱いうちに打て
障害対応やトラブル対応が終わった直後、「あーよかった、終わった」と解散してしまうと、必ず同じミスが起きる(喉元を過ぎてしまう)。 鉄則は「熱さが残っているうちに記録に残す」ことだ。 IT業界で行われる「ポストモーテム(事後検証会)」は、まさに喉元にある熱さを記録し、仕組みとして定着させるための儀式である。
由来・語源
熱い飲み物も、喉を通り過ぎてしまえば熱さを感じなくなることから。
使い方・例文
「あれほど反省していたのにまた同じミスをした。喉元過ぎれば熱さを忘れるだ」「災害の教訓は喉元過ぎれば熱さを忘れるになりがちだ」
⚠️ 誤用・注意点
「忘れてリセットできる」という良い意味(回復力)でも使われるが、基本的には「学習能力がない」「恩知らず」という戒めの意味で使われることが多い。
類語・関連語
- 雨晴れて笠を忘る
- 恩を仇で返す