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邯鄲の夢

かんたんのゆめ

English: Life is but a dream

意味

邯鄲の夢(かんたんのゆめ)とは、人の世の栄枯盛衰は、非常にはかなく虚しいものであるという例え。盧生という若者が、邯鄲という都で、一生の栄華を極める夢を見たが、目覚めてみると、炊きかけのアワ(黄梁)がまだ煮えていないほどの短い時間だったという故事から。

邯鄲の夢は、出世欲に燃える若者に冷や水を浴びせるような物語である。

一瞬の夢物語

「俺はビッグになるんだ!」と息巻いていた若者が、夢の中でその「ビッグになった人生」をフルコースで体験する。 良いこともあれば悪いこともあり、最後は老衰で死ぬ。 しかし、現実に目覚めてみれば、それは食堂で飯が炊けるまでのほんの数十分の出来事だった。

悟りと虚無

「お前が求めている栄光の一生なんて、宇宙の時間から見れば、飯が炊ける間の昼寝程度のものだぞ」という強烈なニヒリズム(虚無感)を含んでいる。 しかし逆に、「だったら肩の力を抜いて、気楽に生きようぜ」という肯定的な解釈もできる。 能楽の演目としても有名で、無常観の美学を伝えている。

由来・語源

『枕中記』。盧生(ろせい)という若者が、邯鄲(かんたん)という都で道士から枕を借りて昼寝をした。夢の中で彼は出世して大臣になり、富と栄華を極めて波乱万丈の人生を送って死ぬのだが、目が覚めると、まだ炊きかけの粟(あわ)の飯さえ出来上がっていないほどの短い時間だった、という物語から。

使い方・例文

「人生は邯鄲の夢のごとし」「邯鄲の夢を見る」

⚠️ 誤用・注意点

「素晴らしい夢(将来の夢)」のことではない。むしろ「成功や栄光なんてものは、一瞬の夢みたいなもので、実体がない虚しいものだ」という、一種の悟りや無常観を表す言葉である。「一炊の夢(いっすいのゆめ)」とも言う。

類語・関連語

  • 一炊の夢
  • 南柯の夢

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参考文献: 枕中記

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