漁夫の利
ぎょふのり
English: Profiting from others' conflict
意味
漁夫の利(ぎょふのり)とは、二者が争っている隙に、第三者が苦労せずに利益を横取りすること。シギとハマグリが争っているところを、漁師が両方とも捕まえてしまったという故事に由来する。無益な争いを戒めたり、第三者の介入を警告したりする際に使われる。
漁夫の利は、ビジネスにおける「ポジショニング」の重要性を説いている。
消耗戦の勝者
真正面からライバルとシェア争い(価格競争)をするのは、シギとハマグリのように互いに傷つくだけだ(レッドオーシャン)。 賢いプレイヤー(漁師)は、争いには参加しない。 彼らが疲れ果てるのを待ち、美味しいところだけをさらっていく。
第三の選択肢
例えば、OS戦争においてWindowsとMacが争っている間に、Linux(オープンソース)がサーバー市場を席巻した事例や、スマホ決済での体力勝負の横で、決済インフラを提供する企業が確実に利益を上げる構造なども、「漁夫の利」に近い構造と言えるかもしれない。 「戦わずして勝つ」ための、俯瞰的な視点を持つことが重要だ。
由来・語源
『戦国策』の寓話より。シギ(鳥)がハマグリを食べようとして挟まれ、両者が動けなくなっているところを、通りかかった漁師が網でまとめて捕まえた話。
使い方・例文
「A社とB社が価格競争で疲弊している間に、C社が漁夫の利を得てシェアを拡大した」「遺産相続で兄弟が争っている間に、弁護士が報酬で漁夫の利を得た」
⚠️ 誤用・注意点
単に「ラッキーで儲ける(棚ぼた)」ことではない。あくまで「他人の争い(膠着状態)」に乗じて利益を得ることを指す。
類語・関連語
- 犬兎の争い
- 濡れ手粟